マイナス金利の家づくりへの影響
こんにちは!
八王子市で創業55年、自然素材の家づくりNo.1工務店
を目指す、大久保工務店 代表の大久保篤です。
2月から始まった日銀のマイナス金利政策は、
家づくりにどのような影響があるのでしょうか?
大久保工務店の本業は家を作ることです。
金融の専門家ではありません。
しかし、
家づくりの前に大久保工務店では資金計画を
大切にしています。
家を建てる時に、ほとんどの人が住宅ローンを利用しています。
家を建てたはいいけど、その後の生活が、住宅ローンの返済で家計が苦しい
というようなことがあってはならないと考えているからです。
物知り顔で金融政策を語るつもりはありませんが、
マイナス金利の目的は、銀行は日銀ばかりにお金を預け入れて
利息で稼ぐことをせずに、企業などへの積極的な貸出しを促して
景気を刺激することだと思います。
銀行にとって大事な収益源の一つなので、
住宅ローンもマイナス金利の効果が出だしています。
ここ数年、住宅ローン金利は各金融機関の競争により、底だと言われてきました。
しかし、2月と3月のメガバンクの金利を見ると、
A銀行の場合
当初10年固定金利(最優遇):1.05%(2月)
→0.80%(3月)▲0.25%ダウン
35年全期間固定金利:1.85%(2月)
→1.65%(3月)▲0.3%ダウン
です。
因みに全期間変動タイプの金利は2月と3月で変わっていません。
また、ネット銀行であれば、さらに低い金利もあります。
窓口になる金融機関や、自己資金の割合によって金利のタイプが何種類かありますが、
全期間固定のフラット35の動向も確認してみます。
今回は自己資金10%以下、手数料定率型の動向をみてみますね。
A銀行を窓口とした場合
1.92%(2月)→1.69%(3月)▲0.23ダウン
やはり、フラット35も下がっています。
ここで、
注目したいのは35年全期間固定とフラット35の金利です。
というのは、同じ35年固定でも
銀行の金利1.65%、
フラット35は1.69%
で銀行の金利の方が少しだけやすいですね。
これまで長い間、全期間固定金利はフラット35の方が安い傾向にありましたが、
3月で逆転しました。
ここで、忘れてはならないのがフラット35Sの存在です。
耐震性などのグレードを上げた家を建てると金利の優遇が受けられるのがフラット35Sです。
普通のフラット35にSがつくと1.69%から▲0.3%され、
当初10年間の金利は1.39%となります。
ただし、金利以外に必要な費用があり、
実はそれぞれに違いがあります。
それらを表にしてまとめてみました。
銀行ローンでは、かかるお金もあれば、フラット35では、かからないお金もあったり、
その逆もありますね。
これらの諸費用も含めて、どちらを選択したらいいのか
試算してみました。
前提条件として、
借入金額:4,000万円
期間:35年
で試算してみたのが、下の表です。
単純に返済総額を比べると、フラット35Sに軍配が上がりますが、
諸費用を含めて考えると総額が約160万円分、
銀行ローン側に逆転することとなります。
また、毎月の返済額は、
銀行-約12.5万円、フラット当初10年間12万円ですが、
フラットには年1回、団体信用生命保険料の支払いがあります。
1年目14.3万円・・・10年目11.3万円・・・、それ以降も返済に応じて、
徐々に保険料は下がっていきます。
団体信用生命保険料も含めた、支払額を年単位で考えると、
銀行ローンの方が数万円支出が減ることとなるわけです。
マイナス金利政策が実行されて、
住宅ローン金利の動向が流動的な状況の今、
このようにシュミレーションしてみることは、有効です。
また、金利変動型なのか、固定型を選ぶのかなど、色々と迷うこともあるでしょうし、
資金計画は個人のライフスタイルによって、
合うタイプがそれぞれ違います。
家づくりのことだけでなく、資金計画に詳しい工務店は意外といます。
資金計画を含めて、本来楽しむべき、
自然素材のこと、間取りのこと、などを
工務店に相談してみるのも、おススメです。
大久保工務店は、自然素材を取り入れた、
気持ちのいい家づくりが大好きな地域密着の工務店です。