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床下エアコンを採用する時の条件4つ

工務店業界の中で数年前からひそかなブームとなっているのが、
床下エアコンです。
以前から当社でも床下エアコンを取り入れてみたいなと考えていました。

何をするにも慎重派な私が社長の会社です。
石橋を叩いても渡らないタイプです。

床下エアコンを取り入れるにしても
「単に取り付ければいいだけのものではないだろう。」
「注意しなければならないことが何かあるだろう。」
の思いから二の足を踏んでいましたが、
ついに当社でも採用しました。

そこで、どんなことに注意して床下エアコン採用に踏み切ったのか、
お話しします。

床下エアコンの目的:省エネを実現できるのか?

八王子の床下エアコンの注文住宅の施工例写真

八王子市で創業59年、自然素材の家づくり№1工務店を目指す
大久保工務店 代表の大久保 篤です。

まず床下エアコンを使う目的は何なのか?です。
一番の目的は、冬に家全体を快適な室温にすることです。

しかも、各部屋にエアコンを設置して暖めるのではなく、
床下エアコン1台のみで家全体を暖めるのです。

1階床温度を24℃、1階室温を22℃、2階室温を20℃程度に
することを実現するのです。

さらに晴れている日中は暖房をOFFにしても室温を20℃以上に
維持することを目標にしています。

そうすることによって、家全体で温度ムラなく快適に過ごすことが
床下エアコンにする1番の目的です。

それにより省エネを実現してエコノミ―なコストを享受する。
さらには、地球温暖化にも貢献する。
ことになるのです。

床下エアコンの条件①:断熱、気密性能

普通のエアコンでもそうですが、断熱性能と気密性能が
優れていないとエアコンをいくら運転してもなかなか暖まらないし、
暖まってもすぐに冷えてしまいます。

そのような状態で床下エアコンを取り入れても、
上の目的で述べた省エネどころか、返って暖房費が増えて
しまう可能性すらあり得るのです。

そこで床下エアコンを設置するには、
断熱性能としてUa値0.57以下、C値1.0以下
の性能を確保した家が条件となります。

床下エアコンの条件②:暖房のみに使う

絶対に間違ってはいけないことは、
床下エアコンは冷房運転してはいけない
ということです。

理由は結露です。結露の原理を説明することはここでは控えますが、
床下で結露が発生する可能性があるためです。

特に家が完成して1年目、2年目は基礎のコンクリートから、
水分が発散されています。床下を冷やすと外気温との
温度差がおおきくなり結露が起りやすい条件が揃うので、
注意が必要です。

また、そもそも暖気は上へあがる、冷気は下へさがるものなので、
床下エアコンを冷房に使うことは向いていないのです。

「頭寒足熱」という言葉がありますが、足元だけが冷えても
快適とはいえないはずです。

床下エアコンの条件③:家の基礎の作り方

だいたい1階の間取りの間仕切り壁と同じ位置に、
床下もコンクリートの立上りで区画されています。

【基礎立ち上がり 解説画像】準備中

そのように区画されている状況で、床下エアコンの
暖気が床下の隅から隅まで行き渡るのか?
という疑問が当然生じます。

私自身も床下エアコンを採用するにあたって、
ここが一番の疑問でした。

これは、構造耐力のことを配慮しながら、人通口と言って
区画している立上りに穴を空けたりするなど検討が必要となるのです。

せっかくの床下エアコンなので、家全体に暖気を
行き渡らせないと意味がありません。

床下エアコンの条件④:エアコンの機種選定と運転方法

これまで述べてきた床下エアコンの条件をクリアできたら、
今度は機種選定と運転方法です。

エアコンメーカーのカタログを見るとだいたい
6畳~26畳用のエアコンが揃っています。

はたして、条件①で明示したような高気密高断熱の家で、
カタログ表示された通りにエアコンを選ぶ必要が
あるのでしょうか。

結論から言うと、カタログの〇〇畳用という記載事項は
参考にする必要はありません。

そもそも延べ床面積30坪というと、60畳です。
60畳用の家庭用エアコンなんてありませんね。

そこで我々のような工務店の腕の見せ所となります。
上の各条件が揃えば、30坪程度の家であれば
14~18畳用程度のエアコンで足ります。

カタログの記載内容でも別の記載内容から、
エアコンの能力を読み取り、家の断熱性能、面積、気温条件
から最適なエアコンを具体的に計算して選定するのです。

そして、運転すべき時間帯、OFFにしても快適な室温で
過ごせる時間帯のアドバイス。

温度設定、強運転、弱運転、自動運転などのアドバイス
をするのです。
より省エネを実現するには、車と同じよう省エネ運転方法の方法が
エアコンにもあるのです。

このようなことを検討することは、暖房計画といわれています。
暖房計画ができる建築会社はあまりないと言われていますが、
床下エアコンを採用するのであれば、必要なことです。

いかがでしたか?

床下エアコンといっても、床下に取り付けるだけで済むものではありません。
きちんと検討、計画してから採用したいものです。

床下エアコンとしてダクトをつないだ専用の高額なシステムも
販売されています。

ここまで述べてきた床下エアコンは、そのようなものでなく、
普通に流通しているエアコンを使用するものです。

その方が普段のフィルター掃除や故障した時のメンテナンス、
将来の交換もお金をかけずに簡単にできるのです。

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投稿者:大久保篤
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