パッシブデザインの家の特徴5つ
ここ数年、自然災害のニュースが多いですね。
日本でも大型台風の襲来が当たり前のようになりつつあります。
地球温暖化が大きな原因といわれています。
我々工務店の業界でも、温暖化を防止するためにエコ住宅を
提供していこうとする流れや、法整備が徐々に進んでいます。
その中でも、パッシブデザインはエコ住宅にとって必須となる
ものだと大久保工務店では考えています。
パッシブデザインの目的
八王子市で創業60年、自然素材の家づくり№1工務店を目指す
大久保工務店 代表の大久保 篤です。
パッシブデザインの目的は、1年を通して冷暖房をはじめとした
人口的な消費エネルギーをできるだけ抑えること。
そのために、太陽熱や風、自然の力をうまくコントロール
した家にするということです。
具体的にどのようにすれば、そのようなパッシブデザインの家になるのかを説明します。
パッシブデザインの家の特徴①日射取得
パッシブデザインの家の特徴である「日射取得」とは、
太陽の光をできるだけ家の中に取り入れることです。
大きな窓から入る日の光は、電気こたつ1台分くらいの
熱量があります。
ではどうしたら、うまくお日様を家の中に
取り入れることができるのか?
一般の方の間取りのプランニングは、
土地の形状、大きさに合わせて
希望の部屋をうまく配置することに
意識が集中すると思います。
頭の中に視点をもう一つ加えて、家の中に
どれだけの量の陽が
どれだけの時間、
入るのかを検討しながら、プランニングをするのです。
広い土地があれば簡単ですが、
首都圏などで土地が狭く、
近くに建物が寄せ合っている地域では
これがなかなか難しいのです。
そのような土地で、日射取得をどのようにうまくするのか?
陽当たりという、配慮すべき視点が一つ加わっただけで、
方位、近隣の建物、駐車場と家の配置位置の関係、など
経験のあるプロの力が必要となるのです。
パッシブデザインの家の特徴②日射遮蔽
いかにして、陽の光を家の中に入れないようにするか。
①の日射取得と相反するものです。
日射取得は冬、
日射遮蔽は夏
の状況を考えて対処するものです。
誰にでも夏の西日は意外ときついイメージはあると思います。
そんな状況を避けることが日射遮蔽ということです。
具体的には、軒(屋根)の出を長くしたり、窓の上に庇をつけたり、
昔ながらの葦簀(よしず)で陽を遮るのも有効です。
軒の出を長くしたり、庇を付けたら、
冬は陽が入らないというイメージもありますが、
太陽高度(陽の光の角度)が夏と冬が違うことを
うまく利用した考えです。
パッシブデザインの家の特徴③通風
風通しという言葉は、家に対してだけでなく、
「風通しのいい組織」など他の使われ方でも
耳にすることがあります。
いずれにしても、肯定的な言葉なのだと思います。
当社のお客様でも風通しを希望する方は、
意外と多いです。
日本の気候では風通しがいい家というのは、
快適だということをもって経験している人が
多いのではないでしょうか。
これは窓の配置の仕方につきます。
どのくらいの大きさで
どのような種類の
窓を高低差をつけたり、対角線を意識して配置することで
風通しの良い家となります。
パッシブデザインの家の特徴④断熱
当たり前のことですが、冷たさや熱を室内に入れないこと、
太陽熱などの自然の力と冷暖房などによって作った
快適な室内温度を保つことが断熱の目的のものです。
国が定めた省エネルギー基準やHEAT20という団体が定めた
断熱性能はUA値やQ値という数値で示されています。
これらは地域ごとに定められているものです。
一つの目安として、自分の住む家ならこのくらいにしようという
目安となります。
どんな断熱材やサッシを
どの位の厚み、大きさで
どこに使うかで変わってくるものです。
パッシブデザインの家の特徴⑤冷暖房計画
これまで述べてきたパッシブデザインの家の特徴
4つを実現することができると、
省エネ住宅となります。
省エネ住宅を具体的にいうと
エアコンを各部屋に設置しなくても、
エアコン1台の稼働で家全体を快適な温度にすることが
できる家になります。
大久保工務店では、冬は床下エアコン1台、夏は小屋裏エアコン1台
の運転で冷暖房することを標準としています。
いかがでしたか?
このようなパッシブデザインの家に住むことによって、
快適な暮らしを実現することと同時に、
地球温暖化に意図せず貢献することになります。
しかも、電気代などのランニングコストが節約されるので、
家計にやさしい暮らしとなります。
省エネ生活は何十年と続くことになるので、金額にすると
数百万円単位の節約となります。